本当に怖いもの
失敗するのが怖いんじゃない
嫌われるのが怖いんじゃない
死ぬのが怖いんだ
失敗するのが怖いのは嫌われる恐れがあると感じているから
嫌われることが怖いのは死ぬことにつながる恐れがあると感じているから
嫌われることがなぜ死ぬことにつながるのか
それは幼いころ、養育者からの保護や世話を必要とする時期
もし親の機嫌を損ねて自分が生きるために必要なものをくれなくなったらどうしよう
その時期の恐れが残っているのかもしれない
あるいは、もっと広く遠く、人間の祖先まで遡り
人が群れをなして生命を生み、育ち、ここまで託してきたことに由来し
根源的に群れから離れることと死ぬということとを結びつけているのかもしれない
嫌われたくないと言いながら
どうでもいい人から嫌われても「ケッ、糞野郎が」と受け流すことができたり
失敗して周りの人に迷惑をかけているだろうなと思えることがあっても意外と平然としていたりすることがあって
これは「嫌われたくない」が本音ではなく、その奥底にある(それを取り巻く)別の何かを避けたいというのが本音なのではないか
と思ったのだ
これに気がついた瞬間、失敗したくない嫌われたくないと自分を押さえつけていた何かから解放されて肩の荷が下りたような感覚と抑え込んできた素直な思い(特に悲しみ)とが押し寄せてきて涙目になった
人の心は学んでも理解しきれない
きっと死ぬまで見失い取り戻しを繰り返していくのだろう