近くて遠い人の祝儀
数日前に姉の結婚式に出席してきた
姉とは幼少期にたまにビデオゲームをやるくらいの付き合いでまともに会話をした記憶がない
思春期には母に周りの人への悪口をよく言っている印象が強かった
学業成績がよく、高校大学と偏差値が高い学校に入学した
(中学生の時、私も姉が通った学習塾を利用した)
仕事の関係で一人暮らしを始めるという話を聞いた時は正直嬉しいくらいだった
時々実家に戻ることがあっても話すどころか挨拶もない
そんな間柄であった
式の招待状が来たときは血縁関係があるってだけで呼ばれることを鬱陶しいとすら思ったし、式はおまけで観光地巡りや現地の名産品を食べるための旅行くらいのつもりで渋々行くことにした
参加してみれば単なるゲストであり親でもないから基本的に催しを眺めながら飯を食べてるだけで式が進行していった
結婚式ってこんな感じなんだなとか飯美味しいなとか宴が過剰に盛り上がることもなくて気楽だなとかなんだかんだ特別感を楽しんでいた
そうして最後に新郎新婦のスピーチがあったのだが、弟である私に「両親は弟を愛していると思っていて、意地悪するような態度を取ってしまいごめんなさい」と涙ながらに語ったのだ
私へのコメントがあることだけでも驚いたがまさかそんな思いが語られるとはとても考えられないことで気がつくと目から涙が零れていた
正直良い思い出はないし今後の接し方もよくわからないけど、長年積み重ねてきたモヤモヤが少し晴れたような気がした